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PyroSim 基礎PyroSim -火災シミュレーション
PyroSimは火災シミュレーションソフト米国標準局(NIST)のFire Dynamics Simulator(FDS)を計算エンジンとして使用するFDS専用のGUIです。FDSは計算流体力学(CFD)を使用するので、そのアプローチは一般的で、ストーブから石油備蓄タンクにいたる規模の火災、建物の換気のような火災を含まない問題にも適用できます。PyroSimにより, FDSのシミュレーション作業が簡便化され、国内でも多数のユーザーが利用しています。
PyroSimの特長
- 対話的な形状作成機能
- 火源・開口・壁面質材などの対話的な入力
- 作成したシミュレーションモデルの2次元・3次元表示による確認
- FDSおよびSmokeViewの起動・制御
- 正しい書式が保障されます
- FDSの入力データのインポート
- 日本語版にはFDS(Ver.6)日本語ユーザーマニュアルを添付
- CADファイル(DXF、DWG、STL)からの形状作成機能
- 日本語インターフェイスおよび日本マニュアル

FDS と Smokeview
FDSは、国立標準技術研究所(NIST)より開発・提供されている火災シミュレーションコードです。火災事象における煙、温度、一酸化炭素などの挙動を予測することができ、この予測結果は施工に先立って建物の安全性を確認したり、既存の建物の安全性を評価したり、火災後の現場検証などのための火災の再現、消防士の訓練のために使用されます。 海外では建築物の施工に先立つ防火基準としてFDS解析を条件とする場合もあります。 FDS(Smokeviewを含む)は、オープンソースのプログラムとして無料で提供されています。
Smokeviewは、FDSのためのポストプロセッサ(後処理、可視化)を行うためのプログラムです。FDSの計算結果を3Dで表示する事ができます。
FDSの特徴
数値流体力学(Computational Fluid Dynamics、CFD)に基づく最適化されたアプローチを使用することで、ストーブから石油備蓄タンクにいたる規模の火災に適用することが可能です。建物の換気のような、火災を含まない状況にも適用可能で、直方格子からなるメッシュを使用します。計算空間を矩形のセルに分割し、各セル毎に(質量、運動量、エネルギーの保存)方程式に従って計算し、温度や流速の時間的・空間的変化を予測します。
FDS自体は解析計算を行うソルバーとしてのプログラムでプリ処理(前処理、モデル作成)には、FDS入力データと呼ばれるテキスト形式(メモ帳等のテキストエディタで編集可能)のファイルの作成が必要です。
PyroSimを導入する3つの理由
- FDS構文を覚える、マニュアルを随時参照する手間が省けます。
- モデル形状を同時に確認しながらの形状作成ができます。
- FDS入力ファイルから間違いの発見、修復が容易になります。

FDS+EVAC
FDSの避難シミュレーションモジュールです。E-VACメニューが追加され、火災と避難の複合検証が可能です。Smokeviewで可視化が可能です。
Pathfinder
THUNDERHEAD ENGINEERING社(PyroSim開発元)が開発・販売する避難シミュレーションソフトです。多角的な避難のシミュレーションモードの使用が可能で、消防士や居住者等の避難者の特徴を視覚的に表現できます。エレベータを使った避難もシミュレーション可能です。
NIST http://www.nist.gov/index.html
正式名称:National Institute of Standards and Technology(国立標準技術研究所)
アメリカ合衆国商務省配下の技術部門を担う組織