- Aspherix
- 粒子挙動解析
本事例では、CFDEM couplingを用いて、リチウムイオン電池電極の乾燥プロセスを解析しました。粒径の異なる活物質とカーボンブラックを対象に、ResolvedCFDEMとUnresolvedCFDEMを組み合わせたハイブリッドシミュレーションを実施しています。
【ResolvedCFDEMとUnresolvedCFDEMとは】
CFD-DEM連成解析では、解析対象の粒径や計算規模に応じて異なる手法が用いられます。
ResolvedCFDEMは、粒子をCFDメッシュ上で直接表現する手法です。埋め込み境界法を用いることで、粒子周辺の詳細な流れ場を解析できます。一方で、粒子数が増えると計算負荷も大きくなります。
UnresolvedCFDEMは、CFD格子サイズが粒子サイズより十分大きい場合に適用される手法です。粒子周辺の詳細な流れは表現しませんが、数百万粒子を含む大規模解析に適しています。
【解析内容】
本事例では、リチウムイオン電池電極の乾燥プロセスを対象に、ResolvedCFDEMとUnresolvedCFDEMを組み合わせたハイブリッドシミュレーションを実施しました。
解析モデルには、比較的大きな活物質粒子と、小さなカーボンブラック粒子が含まれています。
活物質は充放電を担う材料であり、ResolvedCFDEMを用いてモデル化しています。一方、導電性の付与を目的としたカーボンブラックはUnresolvedCFDEMを用いて表現しています。
【解析結果】
動画左では、活物質粒子の周囲における流れ場が表示されており、溶媒の蒸発に伴って上方向への流体の流れが発生している様子を確認できます。
動画右では、カーボンブラック粒子の挙動が表示されています。乾燥過程において、大きな活物質粒子は沈降する一方で、小さなカーボンブラック粒子はブラウン運動などの影響により沈降しにくく、偏析していく様子を確認できます。
このような偏析は、リチウムイオン電池の性能や劣化に関わる重要な課題です。CFDEM couplingを用いることで、その製造プロセスの調査・最適化に活用できます。
【使用製品】
・Aspherix
・CFDEM coupling